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私的プロジェクトにわくわくする日々〜「学びのモデルプロジェクト」が動き出した!




【参照】


「学びのモデルプロジェクト」が始動するまで

今年の4月から本格的に始めた「学びのモデルプロジェクト」は、昨年12月に出版した著書『ウェルビーイングな学級経営のためのポジティブ心理学』の中で紹介した「学びのモデル」に基づいています。これは、仮説的であった本モデルを実際の学級経営や授業経営に取り入れてより実践的に、そして理論に裏打ちされた形で展開していこうという意図があります。

このような教育研究的な動きは、実は2年前にも一度試みたことがありました。ただ、そのときはまだ自分の立ち位置や進め方を定めないうちに始めてしまって、プロジェクトが迷走し、最終的には一旦終了。せっかく参加してくださった方にはご迷惑を多大にかけてしまいました。その際「自分の考えがまとまったら、またいつか」と決意していたのは確かです。


モデルの強さと共鳴する仲間たち

著書をまとめ上げたことで「学びのモデル」の図式化と整理ができ、このモデルを実際の教育現場で活用し、エビデンスを得ながら広めていこうというビジョンを持ちました。今回はその思いに共鳴し、「このモデルに基づいた実践をしてみたい」と自ら手を挙げたメンバーが集まったという点で、前回とは大きく異なります。

これまで私があまり取ったことのなかった“方向性を示して人を集める”というスタイルでのスタートには不安がありました。そして,今でもぼんやりと進めている自分がいて,参加者のみなさんを不安にしていないか心配です。ただ、強い意志と共通の関心を持った実践者が集まり、順調に船出することができたのは確かです。


月1回の集まりと広がる学び

集まりは月に1回というペースながらも、ネット環境を利用し、日常的に資料のやり取りや相談も可能な体制を整えています。たった2回の集まりですが,すでに手応えを感じています。「学びのモデル」というブレない中心軸があり、それぞれの参加者が自分の専門性や関心を活かしながら独自の実践を展開することができるのがよいところではないかと自己分析しています。

参加者が提出する実践計画や報告書には、それぞれに驚きと喜びがあり,他の仕事を後回しにしてでも読みたくなるほどです。集まっている人たちが皆、純粋な興味関心と意欲だけで参加しているからこそ生まれるエネルギーだなと感じています。


個別のつながりと深まる対話

月例の集まり以外にも個別に声をかけてくるメンバーがいて、その都度丁寧に話を聞き、対話を重ねています。普段の仕事の延長だったらイヤイヤながらの態度が見え隠れしてしまう私ですが,「仕方なくやる仕事」とは違う前のめりの自分がいます。おもしろいです。やはり,私も人間の一人として,主体性が発揮できる環境と場が用意されれば,自然にフロー状態になるわけですね。

話の中身は一人ひとり異なるものの、それぞれが「学びのモデル」という大きなフレームから派生したものであり、背景にはPERMA理論やAARモデル、目標と学習と評価の一体化といった理論や考え方がもとになっています。そのため、対話の中でも話が迷子にならず、軸が保たれているという安心感と面白さがあります。


成果物よりも、持続的な探究心

まだこのプロジェクトからどのような成果物が生まれるかは未定で、「あまり急がず、でも確実に何かが形になるはず」という思いで進めています。むしろ、今はアウトプットよりも、参加者の持続的な関心と実践こそが大事。その延長に、今の、そしてこれからの教室の姿が見えてくるという期待をしています。

最終的には、参加している先生方がそれぞれの教室にしっかりと成果を還元できること。それが一番の目標かなとも思っています。もちろん,そこまで行き着いたらそれで終わらせるのはもったいないので,何らかのアウトプットをしたいですけどね。


今まさに動き始めた「学びのモデルプロジェクト」。その中心には、確かな理念と、実践へのワクワクがあります。

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