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本宮市学習アドバイザーとして2回目のお役目〜継続して関われるからこそのチャレンジングな試みができる喜び

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本日(2025年7月17日木)は,本宮市学習アドバイザーとしての2回目のお役目。

前回,訪問した学校の2回目の授業研究会の関わりです。

いろいろとチャレンジングな取り組みをしてもらってもかまわないということでしたので,一つ提案をして進めさせてもらいました。


授業者と私が対話形式で事後話を進めながら時折皆さんに意見を伺う

最初の提案では30分ほど私が授業コメントをするという形式でしたが,それじゃそこにいらっしゃる皆さんの参加感が乏しいだろうと思いました。もっとポジティブな感覚を得られるようにしたいと思いました。

そこで,授業者と私が授業について語る対話形式を提案しました。

その流れで,時々わたしが,テーマを絞って他の皆様に意見をふる(近くの方と話し合ってもらい,意見ができたら気軽に発表してもらう)という形で進めるのです。


世の中にある多くの事後研究会は,いまだに「ひき算(ダメだし)」の持ち方をしているところがあります。例えば学習指導案に書いたことを100とし,実際の授業を比較し,足らなかったのはどうしてかと話し合うわけです。それに加えて,この学習指導案でよかったのかどうなのかという新たな「ひき算」で話を進めることがあります。

この進め方がわかっている場合,授業者は,多くの場合,ワクワクするはずがありません。どうせ,事後にダメだしをもらうことがわかっているからです。


いかに,授業者に「やってよかった」「やって得した」という感覚を持ってもらうか,ここがポイントだと思うのです。


ですから,基本的に私は授業者との対談という形を通して,授業者に授業に関する「意図を問う」「感覚を問う」「ズレを問う」という形,つまり「問い」を中心として進めました。授業者自身に自らを振り返ってもらいたかったからです。そこに時折,他の参加者にその時の様子を近くの方々と語ってもらい,その時(授業者が語ったことに対する)「自分の感想」か「授業者への質問」か「私(阿部)への質問」が生じた人がいたら語ってもらうという形で進めました。


授業者の意図を会場の方々が知ると共に,授業者は改めて自分に問い,再度,同じような場面に遭遇したら同じようなことをするだろうかと考える時間になったのではないかと思います。参観者の多くは全体で離す場面が少なくなる(つまり,自ら発言を求めない限り話さない)わけですが,その都度,近くの人と話し合うわけで,自分の思いを語り,共有した感覚が残ります。


「学びのモデル」(つかむ・活動する・ふり返る)を意識してのペア活動で深める授業

私が思った以上に,参加された方々の熱量が高かった(集中して聴き,熱心に語り合う)わけですが,これは,この授業が提案性の高いものだったからと思います。

小学校2年生の国語の授業において,私が提案している「学びのモデル」(つかむ・活動する・ふり返る)を意識し,ペア活動の時間を十分に確保して,学びを深める45分でした。


たまに「学びのモデル」の授業デザインを紹介すると,「低学年には難しいのではないか」という質問が出ます。この授業で低学年でも十分にできることを証明してくださいました。

また,数秒,数分のペア活動ではなく,1時間の多くの授業を割いてのペア活動でした。

ある研究では,「ペア活動を日常的に取り入れている」と答えた人の内実を調べると,1時間に数秒から1,2分のやりとりを進める程度が多いらしく,1授業時間の多くをペア活動にしている授業は思ったほど少ないということでした。この研究では,教師中心の授業(一斉授業)からグループ活動や学び合い活動に入る間にペア活動をじっくり確保する授業も考えてよいのではないかとしている論文があります。

この論文を意識したわけではないでしょうが,ペアで相手の考えを聴き,自分の考えを話す時間をじっくり保つような授業づくりを日常的に行うことは,この先の深い学びへとしっかりつながってくると思います。


子どもたちは皆,課題に向き合って取り組んでおり,素晴らしいものでした。


誰もが対等に交流する事後研究会

この文章の最初に戻りますが,事後研究会では,校長先生,教頭先生といった管理職もみなさんと同等に参加し,みなさんにつっこみ,つっこまれ,笑顔で語り合っていました。

これだけでも,職場の心理的安全性が保たれていることがよくわかります。

校長先生が,私に「うちの先生たちは本当にみなさんすてきなんです」と事あるごとに語っていたことが印象的でした。


課題をピンポイントで話すことができる時間。

わたし自身,事前の準備が大変ではあるのですが,どんな具体的な話を聞かせてもらえるかとても楽しみです。

これからもまだまだ続きます。

今後を楽しみます。



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