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本宮市パイロット校(小学校)へ2回目の訪問(「つかむ」研修)から次の段階を考えた


パイロット校の2回目で、応援したくなる姿を見た

2026年9月4日、本宮市学習アドバイザーとして、パイロット校の小学校を訪れました。今年度は2回目です。


昨年度から続くパイロット校なので、一部の先生が入れ替わったとはいえ、学習者主体の授業をつくろうと取り組む姿が、目に見えて伝わってきます。その姿を見ると、とにかく応援したくて仕方ない気持ちになります。


今回は、今年度赴任した先生が、昨年度から続く学習者主体の授業、とくに協働的な学びを意識した授業にチャレンジしていました。その授業への価値づけに加えて、学校から要望のあった「学びのモデル」のつかむを、60分で一緒に考える時間にしました。


検討会が、すでに全員参加型になっている

話が前後しますが、ここの検討会は、もう大変主体的です。全員参加型になっています。


自己検討会の教室に、グループの数だけ大型モニターを持ってきます。それぞれのグループがモニターを見ながら振り返りを書き、ファシリテーターを置き、聞き合い、考えを共有します。それが当たり前になっているのです。


心理的安全性の高い職員集団だな、と思います。エイミー・エドモンドソンの言う心理的安全性は、チームの中で対人リスクを取っても罰されないという共有された信念です。間違いや迷いを出しても大丈夫だと思える感覚が、ここにはあります。だから検討会が、聞くだけの場ではなく、全員が考える場になっているのでしょう。


学習者主体の入り口は、教師がどう語るか

そのうえで、昨年度からいらっしゃる先生も含め、今年の先生方が考えたいと言っていたのは、学習者主体の授業をつくるうえで、最初に教師が子どもの前でいかに語るか、共有するか、という点でした。いわゆるインストラクションの時間です。


学校からの要望も、「教え手」から「ファシリテーター」への転換として、子どもの言葉をつなぎ、思考をゆさぶるインストラクションに焦点を当てる、というものでした。


私が大切にしている学びのモデルは、「つかむ」「活動する」「ふり返る」です。授業の最初に、狙い・ゴール・進め方などを先出しし、その敷地の中で子どもが動けるようにするのが「つかむ」です。学習者主体は、何も言わずに任せるということではありません。先に共有するからこそ、あとに委ねられます。そこを、説明と皆さんの活動を組み合わせて、60分に落とし込みました。


1時間で「つかむ」のインストラクションだけを取り上げて進めたので、案外ゆったりと、大切だと思っている理屈・理論を伝えられました。同時に、これから日常で使う「つかむ」の進め方を、先生方自身にも実感してもらえたのではないかと思っています。それを日々使えるようになっていくと、いいなと思っています。


薄く広くではなく、授業者に深くフィットさせる

来月、もう一度この学校を訪れる予定です。その続きと、また別の先生の授業です。


今度は、全体に広く話すよりも、授業する人に個別に寄り添いたいと考えています。いろんな人にフィットするように話を作ると、結局、薄く広い話になってしまいます。でも、パイロット校で何度も経験してきている人たちです。授業者に焦点を当て、その人とのやりとりをみんなに聞いてもらいます。そこに直接関係ないように見える人でも、より具体的なやりとりを聞くと、自分の今の状況に寄せて考えられるのではないでしょうか。


これって、いま子どもたちに求めている「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実と、すごくつながりがあると思っています。教員の研修も、薄く広くではなく、限られた時間の中で、いかに深くフィットさせてかかわるかを考えていく段階に来ているなと感じます。何度もお世話になっている学校では、とくにそう思います。


本宮市学習アドバイザーとして、少し数多く、長めに関わらせてもらっているからこその利点です。私からの利点であるだけでなく、パイロットとしての視点からも利点だと感じてもらえると、すごくうれしいです。


おわりに

学習アドバイザーに任命されてから、およそ1年半が経ちました。ちょっと次の段階、次のフェーズに行けるかもしれません。行かなければ、という気持ちを持っています。


それをつないでくれる本宮市の指導主事の先生も、本気で考えてくださっています。人と人との関わりを本気で考える人たちが集まると、新しい何かが生まれそうだ、という気持ちです。どんなものが動き出すか、楽しみでいるところです。


参照・関連リンク

  • 文部科学省「『個別最適な学び』と『協働的な学び』の一体的な充実」:文部科学省

  • Edmondson, A. (1999). Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams. Administrative Science Quarterly, 44(2), 350–383.:論文PDF(MIT)

  • 心理的安全性とは何か(エドモンドソンへのインタビュー):DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

  • 学びのモデル(つかむ・活動する・ふり返る)の解説:阿部隆幸『ウェルビーイングな授業づくりのためのポジティブ心理学』(アルテ、2026年)の紹介:あべたか研究室

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