top of page

出前講座で改めて感じた余裕を持てることのよさ


夏休みだからこそできる,午前中の校内研修

2026年8月24日の午前中,新潟県三条市のある小学校に出前講座でお邪魔してきました。今年度に入って2度目です。題目は『「協同的な学び」の考え方と技術を身につけよう』。90分を予定した校内研修でした。


校内研修を午前中に全職員で行うのは,夏休みだからこそできることですよね。そろそろ今年も,こうした時間帯の講座は終わりに近づきます。あっ,来月は富山県で午前中の講座があります。こちらは各校から出張手続きで来られる方対象です。


夏休み直前に,こうして全職員で研修しようとする取り組みには頭が下がります。少しでも役立てればうれしい,という気持ちで伺いました。


出前講座と,直接依頼の講座は何が違うか

上越教育大学の出前講座は,地域の学校や教育関係機関,住民団体,企業などの求めに応じて,大学教員が出向して講義等を行う事業です。大学の教育と研究の成果を地域社会に還元するための地域貢献活動の一環で,2026年度は76講座が開講されています。


私は,ここ数年,2つの出前講座を開講しています。うれしいことに,基本的には新潟県の各校から,年に数回,声をかけていただいています。過去には,千葉県船橋市の学校から声をかけていただいたこともありました。


ちなみに,私に直接,講座や講話,セミナーを依頼する場合と,この出前講座を依頼する場合の違いについて,私なりの捉え方を書いておきます。他の本学の教員は,もしかしたら違う捉え方をしている方もいるかもしれません。あくまでも,私にとっての出前講座の捉え方,という話です。


  1. 出前講座:最初からパッケージを用意しておき,それをそのまま参加者の方に提供する

  2. 直接依頼の講座・講話・セミナー:依頼者とのやりとりで,内容などを決めていく(全能ではないので,ご希望どおりにできるかは未知数です)


出前講座は,すでにパッケージ化したものを分かっていただいたうえで,ご依頼いただくわけです。いい具合に突き放している,と言いますか。パッケージした内容のそれ以上でもそれ以下でもなく,用意したものを参加者の皆さんに十二分に享受してもらえればそれでよい,と考えている自分がいます。


パッケージだからこそ,余裕が生まれる

ここまで読んでいただければおわかりと思いますが,出前講座は,他の講座,講話,セミナーと違って,私に若干の余裕があります。自分の中でパッケージしたものを提供するからです。


何度か繰り返し行っているので,話の仕方,時間の進め方,参加者の反応をもとにした私からの返しなど,これまでの出前講座をもとに予見し,受け止めて返すことができます。慣れているパッケージなので,1回限りのセミナーや講座に比べると,メタ認知も働きます。「前回に比べて,こうだなぁ……」「こういうふうに声をかけると,みなさん,こんな感じに反応するんだ……」といった感覚です。


そこで,本日いちばん感じ入ったことです。出前講座は,参加者の動きが若干見通せるので,90分をしっかり学んでもらえるように,ゆったりとした流れにしています。急がずに,一つ一つ,じっくり噛み締めてもらうような作りです。


それに比べて,テーマを要請されてから考える講座,講話,セミナーは,与えられた時間の中に,精一杯の自分の「主張」のようなものを入れ込もうとして,ずいぶんギューギュー詰めにしていることが多い。改めてそう感じました。


どっちも,1回限りの会であることに代わりはないのに,この違いは何なんだろう,と自分の中で受け止めながら帰ってきました。たぶん,直接依頼のほうは,そこからどんどん,あれもこれもそれも,となり,与えられた時間の中であのようにこのように展開しよう,と頭の中を巡らせて,結局,あんなことこんなことそんなことをギュギュギュッと詰め込んだ内容になりやすいのかなぁ,ということです。


これは,どちらがよいか悪いかということを言っているわけではありません。たぶん,その都度,テーマや内容をご依頼いただき,それに合わせた講座,講話,セミナーを進めることのほうが,目の前の参加者に合わせた内容を提供するので価値があると思います。 その上で,今回の出前講座のような余裕をもちながら,その時間を進めるようにしたいという感覚を持ちながら帰途についたということです。


余裕を持てることは,いいことだよなぁ,と改めて思いました。


その場の空気感は,職員の関係性がつくる

もちろん,訪問する学校によって,その場その場の空気感があります。いちばん左右するのは,そこの学校の先生たち同士の関係性だなぁと思います。


本日訪れた学校は,職員のみなさんの関係性がとてもよく,皆さんポジティブに参加してくださったので,より私自身,リラックスして進めることができました。だからこそ,言い訳になりますが,調子に乗って語りすぎた結果,終了時刻を予定より5分オーバーしてしまいました。ごめんなさい。


ここまで読んでいただいた皆さんには,伝わらない内容かもしれませんが(笑),何を言いたいかといいますと,本日の出前講座は,参加者の皆さんの雰囲気が良かったために,私の中ではとってもいい感じに進めることができた,ということです。


新潟に腰を据えて,10年余り

そういえば,新潟に腰を据えて,10年以上が過ぎました。新潟県内の学校に声をかけてもらって,「今日,初めての学校だぁ〜緊張するなぁ……」と思って訪れると,多くの場合,そこに1人くらい,知り合い(教職大学院の修了生や,学部の卒業生)がいらっしゃることが多く,うれしく思います。


今日も,お二人ほど,そんな方がいらっしゃり,ニコニコ顔になってしまいました。少しずつ,私も新潟の人になってきているのかな。ありがたいことです。


おわりに

夏休み直前に,全職員で研修しようとする学校の取り組みに,改めて頭が下がります。パッケージだからこそ持てる余裕を,参加者の皆さんの学びにきちんと還元できたかどうか。そこは,いつも自分に問うところです。


本日お世話になった小学校の先生方,ありがとうございました。


参照・関連リンク


コメント


  • Facebook
  • Twitter
  • YouTube

© 2022 by Takayuki Abe

bottom of page