校内研修講師として初の福島県いわき市へ
2024年11月15日(金)。この日は,福島県いわき市の小学校校内研修講師。
福島県出身の私は,福島県内の校内研修に声をかけていただく機会がそれなりにあるのですが,「いわき市」には縁がありませんでした。
そんな中,今回,初めて声をかけてもらいました。
なぜでしょうねぇ……。
「対話」「ファシリテーション」そして「福島県出身」がもとになって,引っかかったのがわたしだったのでしょうかね(笑)。
ななななんと!私にとってのレジェンドが!
声をかけていただき,訪問のためのやりとりをしていく中で,福島大学時代の同級生がいるとのことを知りました。
わたしが大学生時代,レジェンドとして有名な方です。多分,わたしと同じ年度に福島大学に通っていた人は,全く付き合いがなくても名前と顔を知っているのではないでしょうか。
私も,そんな遠巻きに「すごいなぁ,あの方」と思って見ていた一人でした。
遠巻きに見ていた私がその方と実際にお話をしたきっかけは,福島県の小学校教員になってからです。
彼は,自身の地元いわき市にて,民間教育のサークルを立ち上げて,当時,全国で活躍している方々を招いた教育イベントを次から次へと展開し始めます。学びに飢えていた私は,福島県二本松市といわき市はそれなりに距離が離れていたのですが,せっせと通うことになります。そこで,初めてご挨拶をし,大学だけでなくこうして働き始めてもすごい方だ!と眩しく思っていたのでした。
そんな方が,勤めている小学校。
こりゃあ,「ぜひ行きます!」の一択でしょう(笑)。
校内研修が素晴らしかった
国語の授業とその後の事後検討会を見せていただき,私の講話という流れでした。
久しぶりに,一本筋の通った力ある先生の国語の授業を見ました。
特に,授業規律が素晴らしく,「発言する子どもに注目する」「発言した子供に向けて肯定的な感想(コメント)を行う」「教師の指示発問に対して素早く反応する」など,一見してすぐにわかる力ある教師の授業でした。
その後の,先生たちの事後検討会も素晴らしく,フラットに意見を交換し合う職員集団は見ていてとても心地よく感じました。
ある特定の教師だけが発言するような検討会にならないように,ワールドカフェをベースとしてICTを駆使した工夫された事後の検討会でした。こういう活動を日常的に行っているからこそ,教員間の関係性も良好なのでしょう。
その後のわたしの「対話の理論と実践」という講話の時間は,必要ないのではないかと思ってしまいました。といいながらも,もう現場に来てしまっていますし,みなさんに取捨選択してもらって,役立つ部分だけ取り入れてもらおうと思って用意した内容を進めました。
一応,先生たちには積極的に参加してもらえて,なんとか自分の役割を務めることができたかなと思っています。
「あっという間の時間でした」「テーマからして硬い話なのかなと覚悟していましたが,そんなことはなくみなさん語り合い,盛り上がりながら,研修を進められたのはうれしかったです」「対話という難しいテーマでお願いしたのに,いい感じでした。持ちネタが多いですねぇ」
などと感想をいただきました。
まぁ,ネタじゃないんですけどね(笑)。
私の講座は……
私の中では,大学教員になってからは,「実践と理論の往還」を実現すべく,現場で使える考え方や技術,実際の様子をお伝えしたり,共有したりすると同時に,それがどんな考えや背景がもとになっているかなど理論づけたり,エビデンスとつなげたりしてお伝えするようにしています。
現場では,目の前のやりたいこと,どうにかしたいことを進める手段を欲することが多いです。ここで知りたいのは,「手段」ですね。でも,ここだけに目が行ってしまうと,「手段」どおりできているかどうかということが気になり,「手段」が「目的化」してしまいます。ここが実践の罠ですね。汎用性がないですし(他のことに応用できないですし),どうしてそのようにするのかということを知らないまま,気にしないまま実践を進めてしまうので,子供たちへの対応時に「ならぬものはならぬのです」みたいな,理由のわからない「命令調」で子供たちと接する羽目になります。
そうじゃなく,その目的,意味,意義,価値などをしっかり踏まえて手段や技術等々を進めていくことが大切ですね。
今は,絶対的な正解が存在しない時代です。だからこそ,目的,意味,意義,価値を一つ一つ知っておくこと,踏まえておくことがとても大切になるのです。
いわば「こだわり」の時代なのですよね。
いつ以来かな……「授業参観」「事後研修」「講座」そして「懇親の会」という流れ
その後,軽く食事会を開いてもらいました。
そういえば,いつ以来ですかね。
この後,有志の方々と懇親の場を設けていただきました。
「あと話」ではありませんが,こういう場があることで,より突っ込んだ話ができますね。
ちょっと懐かしい感覚でした。
「福島県いわき市」という場で,楽しくもたくさんの学びのある機会を設けてもらえたこと,とてもうれしく思いました。
この度はありがとうございました。
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