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お世話になっている学校で初めて「アセス(6領域学校環境適応感尺度)の校内研修会を開催できた


アセスとは

本日(2022/09/14)は,お世話になっている学校でいつかやってみたいなぁと思っていた「アセス(6領域学校環境適応勘尺度 Adaptation Scale for School Enviroments on Six Spheres. 略してASSESS. 通称アセス)」の校内研修会を行うことができました。


学校生活や学級生活の意識調査の代表といえば,「Q−U」です。わたしも現役教師時代,よくお世話になりました。「Q−U」はとてもよい調査法ではありますが,お金がかかるということがあります(ちなみに,料金がかかることを批判していません。開発等々を考えるとお金がかかるのは当たり前と思いますし,「教育にお金をかける」をおかしいという風潮は変と思います)。


このアセスは,上のようにCD-ROM付書籍で発売されており,この本を購入すれば,アセスの使い方から活かし方,そしてCD-ROMに入っているマクロを含んだエクセルファイルを用いて集計ができるようになっています。つまり,書籍を購入するだけで子どもたちの意識調査ができるということです。


もちろん,「Q−U」と「アセス」は開発の背景やねらっているところが異なりますので,自分が調べたいのはこちらである……というこだわりは生じるかもしれません。


アセスは,「生活満足感」因子,「教師サポート」因子,「友人サポート」因子,「非侵害的関係」因子,「向社会的スキル」因子,「学習的適応」因子の6因子で構成されており,各因子の相関関係もわかりやすく図示されているのが特長になります。

これをさらに,XYプロット(いわゆるグラフ)表示することができ,「生活満足感」「学習的適応」「対人的適応」の3側面で視覚的に把握することができます。

学校生活,学級生活の子どもたちの意識をざっと俯瞰するのに有効な意識調査だと思います。


阿部ゼミとアセス

最近,主に「学級経営」に重きをおいて学校実習に取り組んでいる阿部ゼミでは,学校実習に入る前後にこのアセスを取らせていただくことが多くあります。(もちろん,すでにQ-Uを導入している学校ではQ−Uのデータを活用させていただくことがもあります)


今までは,学生の取り組みの成果のデータの一部として使わせてもらう……ということが主でした。でも,アセスメントという主旨からすると学校の先生に,担任の先生に,アセスの仕組みや構造を知ってもらい,それを参考にして学級経営,個別指導,授業経営をしてもらえたら,本当にアセスを有効活用したと言えるのではないかと常々思っていました。


そんな中,せっかくだから全職員でアセスを理解する時間を持っても構わないという申し出があり,じゃあ,わたしが進めますという運びになりました。


阿部ゼミの学生が1週間かけて全学級でアセス調査を実施し,データ入力,分析,出力を済ませて本日を迎えました。学生もがんばりました。


本日の研修会

さて,校内研修をどう進める?

心配はいりません。

このアセスの本に「アセスを用いた校内研修会のモデルプラン」という項目があります。わたしにとっても初めての体験なので,今回は,なるべくこのプランに忠実に進めることにしました。

一つの工夫としては,先生たちに感覚的に確認してもらえるように,プレゼンテーションをビジュアル的にわかりやすく工夫したということだけでしょうか。


参加された先生たちも,学校全体で取り組むことで,時間と空間と会話・対話を共有できて,アセスデータを媒介し,自分の学級に対する思い,感覚,また,子どもたち個人に対する思い,感覚を共有できたのではないでしょうか。

校内研修の場で先生たちが笑顔で話し合う姿を見ると,いつもながらうれしくなります。


私自身の反省

一度行ってみたかった「アセス研修」を進行の役割で体験させてもらいました。

次回のことを考えて,自分自身アップデートしておきたいです。


この「アセス研修」の中心は,アセスデータをもとに各教員が「考えること」「話し合うこと」です。しかし,話し合うにも,話し合うネタが必要になります。それが,アセスのデータです。しかし,アセスのデータを並べられてもどのように解釈してよいかわからなければ,話のネタになりません。


ですので,ポイントは「アセスデータの解釈のヒントやコツといったわたしからの情報提供」と「アセスデータをもとにした各教員の個人思考と話し合いの時間」とのバランスをいかに調整するかということになりそうです。

わたしが進めるにあたって,ここがまだまだ雑然としていたように思います。

次回以後,機会あるときは端的にわかりやすい「アセスデータの解釈のヒントやコツの提供」と「アセスデータをもとにした各教員の個人思考と話し合い」がより深くできるような時間の持ち方を考えてみたいと思っています。






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