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映画「フロントライン」〜真剣に向き合って対応した方々を見て自分ができることを考える

「フロントライン」を観て、新型コロナと向き合った日々を振り返る

先日、2025年6月29日日曜日に、母と妻と一緒に福島市のイオンシネマで映画「フロントライン」を観てきました。新型コロナウイルスが日本で爆発的に広がる前後に、横浜の豪華客船で何が起こっていたのかが描かれていると聞き、とても興味を惹かれたわけです。加えてミーハーな私としては、小栗旬さんや松坂桃李さんなど、好きな俳優さんたちが出演していることも、映画を観る大きなきっかけになりました。彼らがこの作品を選んで出演しているということ自体に、私としては信頼感を感じたわけです。


DMATの活動とメディアのあり方への問い

映画を観て初めて知ったのが、物語の中心となるDMATという組織の存在でした。彼らのような人たちが、自らの意思で、まさにボランティアとして問題に立ち向かっていたことに、深い感慨を覚えました。日本が未曽有の事態に突入していく中で、自ら危険な場所へ飛び込んでいく彼らの姿は、本当にすごいことです。

そんな中,映画でも描かれていますが正解がわからない中で懸命に取り組んでいる人々に対して、当事者ではない第三者が好き勝手に憶測を投げかけていくというのはもはや日常的というか当たり前という感じになっています。いろいろとモヤモヤを感じ,そういう方たちに批判を持ちたくなりますが,それを言う前に私自身もそういったことをしているかもしれないと、なんだか考えさせられました。特に、マスコミの存在は大きく、最近の報道を見ていても、一体何のために、何を志して報道しているのか、疑問に思うことがよくあります。映画のワンシーンにもありましたが、ただ面白がらせているだけなのではないか、視聴者数を増やして自社の媒体を売り込みたいだけなのではないかと感じてしまいます。本当に、真剣に考えてほしいと強く思いました。


市民としての立ち位置と東日本大震災の経験

私たち一般市民の立ち位置についても、深く考えさせられました。当事者ではない私たちが、いたずらに不安を広げたり、混乱を招くようなことは避けなければならないと感じました。

私は福島県出身なので、東日本大震災は私自身の人生において大きな出来事です。東日本の震災を扱った映画はいくつかあると見聞していますが、私はこれまで観ていません。もしかしたら、映画を観ることで、私が感じている現実との違いに違和感を覚えたり、イライラしたり、心の中でざわめくような感情が湧き上がるのではないかという思いがあったからです。

今回の「フロントライン」は、東日本大震災の時とは異なり、私にとっては少し距離のある出来事です。もしかしたら、実際に新型コロナウイルス感染拡大の渦中にいた方々からすると、この映画に対して違和感を覚えたり、「なぜこの人がヒーロー扱いされているんだ」と感じることもあるかもしれません。何が正しくて何が間違っているかは、どの立場から見るかによって変わるものです。このあたりは幅広く情報を知る,感じる,考えるということをしたいと考えます。


私が目指す「潤滑油」のような存在

解決が早かったか遅かったかはさておき、当時、誰にも正解がわからない時間との戦い、見えないウイルスとの戦いの中で、目の前の「これが最善であろう」ということに取り組んでいた人々がいたことは確かだと思います。

もちろん、素人である私が、彼らのように助けに走ったり、ボランティアの中心になることは難しいかもしれません。もし教育などの分野であれば関与できる可能性もありますが、それはまた別の話です。

今後,再び生きていく中で「想定外」という事柄に出会う可能性があります。この映画から,たいしたことができない自分ですが,せめて、物事が進んでいく上での障害にならないように、邪魔にならないように。そして、自分にできることがあれば、少しでも潤滑油のように、促進できるような存在でありたいと考えています。この映画は、私自身の行動やあり方を改めて考えるきっかけを与えてくれました。

「たしかにねぇ,こういう状態のときって人ってこういう行動をとるよねぇ」

と考えたり,

「いやぁ,初めて知った。こういうことだったのか」

と考えたりと,いろいろと感情や思考が揺さぶられる映画でもありました。

見てよかったです。


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