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アギト映画を一人で見た正直な感想

息子とは行かず、一人で劇場へ

今公開中の映画『アギト-超能力戦争-』を、一人で見てきました。公開日は2026年4月29日(水・祝)。ゴールデンウィークの始まり頃で、ちょうどそのあたりに息子と大阪で過ごす予定でした。映画の公開と日程が重なるので、一緒に見に行こうと伝えたところ、息子からはずいぶん冷たい声で返されました。

お父さん、いまだに仮面ライダー仮面ライダー言ってるんだ。もう少し大人になりなよ。

しょぼんとしてしまったのを覚えています。昔は一緒に仮面ライダーを楽しんでいたのに、もう息子の中では薄れてしまったのかな、という感じです。息子といえば、仮面ライダーでいちばん面白かったのは何かと聞かれると、夢中だったのはカブト電王あたりだったと思います。私は独特な世界館を持つ龍騎も好きですが、ストーリーやシリーズ全体の評価という意味では、やはりアギトとその前のクウガが別格だった、というのが私の感覚です。


アギトとクウガが特別だった理由

昭和の仮面ライダーから続く「1話ごとにエピソードや伏線のつながりがある」構造に加え、クウガ・アギトは1作品完結型が当たり前になっていた世代でも、見応えがありました。放送枠や対象は子ども向けだと知りつつ、子ども向けより少し大人向けのストーリーも混ざっていて、当時すでに大人になっていた私にとっても、クウガとアギトはしっかり楽しめた作品でした。平成仮面ライダーで最高平均視聴率11.7%を記録したのもアギトです(仮面ライダー生誕55周年記念作として今回映画化されています)。


それでも劇場に行った理由

今回の映画では、ギルス役の友井雄亮さんは芸能界引退により出演しません。一方で、賀集利樹さんや要潤さんをはじめ、当時のキャストの多くが再集結しています。ウェブ限定やネット配信ではなく、映画館での上映であることも大きかったです。息子から一緒に見ないと言われても、「これは一人で見るべきだ」と思って出かけました。


主人公は翔一ではなく、氷川誠(仮面ライダーG7)

物語の中心は、津上翔一(仮面ライダーアギト)の賀集利樹さんではなく、氷川誠(要潤)さん側に置かれています。テレビでは氷川は仮面ライダーG3でしたが、本作では最新鋭の特殊強化装甲服G7に変身する仮面ライダーG7として戦います(若手隊員・葵るり子はゆうちゃみさんがG6を装着)。主役を要潤さんに据える理由は、作品側の意図は公式には細かくはっきりしませんが、俳子としての知名度や映画としての見せ方の都合もあるのでは、と私には思えました。大河ドラマの明智光秀、映画『キングダム』の騰など、要潤さんの存在感は確かに大きいですよね。25年経っても変身に耐える体つきが保たれていること自体が、ファンにとっては大きな見どころかもしれません。


個人的な結論は「うーん」

いろいろアギトに愛着のある方が読むと苛立たれるかもしれませんが、私の中の結論は「うーん」です。何を求めて劇場に行ったかによって評価は分かれると思います。懐かしさ、キャスト再会、25年ぶりの「アギト」という体験——そのあたりは十分に得られました。一方で、映像や作り込みについては、もう一歩欲しかった、というのが正直なところです。


映像・特撮まわりで感じた「もったいなさ」

作り手側は、当時のテイストを大事にした判断だったのでしょう。私にとっては、今のテレビ版仮面ライダーのCGなどに比べても、少し子ども騙し・おろそかに感じる場面があり、そこが残念でした。「映画を作るぞ」と決めて公開まで辿り着いたこと自体はすごいのだと思います。予算の問題なら仕方ない、とも思います。ただ、2026年の今、アギトの映画を作るなら、映画としてのレベルで、いま使える技術をもっと使った映像を見たかった、という気持ちが強いです。

比較のタイミングも影響したと思います。鑑賞の直前に、Netflixで話題になっていたシリーズ『地獄に堕ちるわよ』(2026年4月27日配信開始・全9話)を見たばかりだったからです。ストーリーは別物ですが、昭和の風景や背景の作り込みが驚くほどリアルで、セットというより本物の街並みにいるような感覚がありました(美術・VFXがどこまで効いているかは、私は細かく調べていません)。最近のAIやVFXで「何もない場所から本物に見える世界」を作れる時代と比べると、アギト映画の一部はどうしても貧しく見えました。

ストーリー上の話ですが、アンノウンも結局はアギトもどきを何体も並べる展開でした。これも予算の都合なのかな、と推測します。個性のある適役が何体も立つ構成なら、もっと面白かったのでは、と思います。


「大人向け」の上映なのに、中身は子ども向け?

アギトに大人の視点を浴びせかけるのは失礼かもしれませんが、すでに中年になった元ファンが、子ども以上に喜んで見る作品が今回のアギトではないか、と感じています。映画館でも昼の上映だけでなく、夜の上映もしっかり用意されており、「大人向けに出している」ことは伝わります。だからこそ、どうしてもストーリーや作りの中身は、子ども向けの作りに寄っているように見え、そこにズレを感じました。

アメリカのスパイダーマンやスーパーマンが誰向けかは、私は詳しく知りません。ただ、あの手の作品はCGやSF的な部分に本気でお金をかけている印象があります。日本でも『ゴジラ -1.0』や映画『キングダム』のように、作り物感を抑えて没入できる作品は増えています。アギトにも、そのくらいの「映画的な投資」があれば、もっと面白かったのに、という思いはあります。同時に、ゴジラやキングダムほどの予算は無理で、何十分の一の規模でもヒットしているなら、それはそれで素晴らしい!すごいね!と声をかけるしかできません。


おわりに

ぐだぐだ言いましたが、違和感を感じながらも、楽しく見てきた自分はいます。仮面ライダーという日本屈指のキャラクターを世界につないでいくうえでも、こうした劇場作品は必要です。次は電王とかくるかな?佐藤健さんとかが出てくれたら非常に盛り上がるのでしょうね。今後も楽しみにしています。

私の感想は、たいてい中心的な評価から外れがちです。60の年寄りがほざいている、と思っていただいて構いません。それでも、息子に誘われて一緒に行けなかった分、劇場で一人、仮面ライダーアギトと再会できたことだけは、ちゃんと記録しておこうと思って書いてみました。


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