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「学級経営の理論と実践」の2回目を終えて


金曜日、学部2年生の必修授業「学級経営の理論と実践」の2回目を担当しました。この授業は私にとって全3回のうちの2回目で、今回は「人間関係づくり」をテーマに90分間構成しました。


学級経営の年間の見通しから始まった授業

1回目の授業では、「集合」から「集団」へと子どもたちが変化していく過程が学級経営の考え方の一つであるという、全体の大きな流れを学生に示しました。これは私自身の個人的な思想というよりも、学部の必修科目として、誰もが学ぶべき基本的な知識としての導入でした。人間関係づくりと集団の機能化、この2つが学級経営の核であるという考え方があるということも、学生と確認しました。


今回の授業内容:人間関係づくり

今回はそのうちの「人間関係づくり」にフォーカス。最初に先週の振り返りを行い、リレーション(関係性)に関する基本的な理解を共有しました。そして、良好なリレーションの実践例を紹介すると同時に、学生にもペア・コミュニケーションでその一端を体験してもらいました。

学生同士のコミュニケーションを通じて、関係性の良さが学びの質にどれだけ影響を与えるかを、演習やデータとともに考えてもらう時間を設けました。個別最適な学びと共同的な学びが重視される時代において、関係性の質が教育に与える影響の大きさを、少しでも実感してもらえたらという思いで組み立てました。


想定外の緊張と授業の空気

授業中、いつもと違う緊張感がありました。というのも、学生以外にも、生方先生や私の後の回を担当する蜂須賀先生が突然いらっしゃって、私自身が少し舞い上がってしまったのです。その緊張が学生にも伝わってしまったのか、全体的にリアクションが少なく、教室内が少し静かな雰囲気に包まれていました。

私赤坂先生のように笑いをとる授業はとうにあきらめてしまっている私は、私のカラーとして演習や対話を通じて「実感」を得られることを目指しています。そのためにはわかりやすく簡潔な解説や筋の通った流れを大切にしなければならないのですが……。今回はその「実感」がうまく伝わったかどうか、少し不安も残りました。もっと精進しないと、と思わされる時間でした。


授業後の嬉しい瞬間

それでも、授業後に何人かの学生が話しかけに来てくれたのは、本当にありがたい出来事でした。私の話を聞いて興味を持ち、「もっと詳しく知りたい」「あの話はどういう意味だったのか」と質問してくれる学生がいたことは、教師として嬉しい限りです。

さらに、ある学生からは、初任者として現場でがんばっている先輩にかかわって相談や質問もありました。その内容は、自分自身が教師になったときのことも想定したもので、しっかりと未来を見据えて学んでいる姿勢が垣間見えました。こうした学生の真摯な姿に触れると、この授業をやっていて良かったなとしみじみ思います。



授業の緊張や反省もありつつ、学生の反応や質問に励まされる、そんな90分でした。来週は「集団を機能させる仕組みづくり」に焦点を当てた3回目の授業。引き続き、学生にとって意味ある時間となるよう、準備を重ねていきたいと思います。

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