以下、大いにネタバレである。要注意。
とある2024年3月の夜。
映画「ハイキュー」を見てきた。
「阿部は,ハイキュー好きだったの?」
はい。
一時期、Amazonプライム・ビデオではまったこと、そして、いつものように息子も好きなことからてある。
もともと,スポーツアニメ,漫画は好きで,つい見てしまう。
息子は福島で一足先に見ていて、よかったよかったを連発していた。
遅ればせながら、わたしも…という感じ。
うーむ、悪くはなかったけど、どうしてもこの映画の作り(構成)は「スラムダンク」と比較してしまう。
基本、一つの試合が映画の大勢を占める。
その中で、過去の出来事にさかのぼり、その都度都度のエピソードを紹介していくという形である。
バスケとバレーという種目の違いはあれど、ほぼ同じ流れだったと言える。
それだけで、映画の優劣を(わたし目線で勝手に)決めるのであれば、スラムダンクのほうが映像の斬新さ、効果的な音楽の入れ方、などがよかったように思う。
ただ、息子と話をしていて、なるほどなぁと思ったことがある。
スラムダンクは「ザ・ファースト」というタイトルが付けられているように、今までスラムダンクを見たことがない人でも、そして、スラムダンクファンであっても、「初めて」楽しめるように新たなストーリーを持ってきた。ここに、凄さがある。
初めての人は初めてなりに、もともと好きな人はもともとの情報に加えて新しさを体験することができるようになっていたわけである。
ハイキューは、漫画のストーリーを丁寧にアニメ映画に持ってきた。だから、ハイキューを初めて見る人には何がなんだかわからないやりとりがたくさんあった。知ってることが前提なので、知らない人が見たらそこのなにが面白いの?感動するの?となる。
もう、ここの踏ん切りはすごくて、好きな人だけに的を絞っての映画作りにしているわけだ。
それでも、それなりの収益を見込めるというかというか勝算あり、と踏んでいるのだろうな。
これは、これでおもしろい。
漫画,アニメファンをしっかり取り込み,そして大切にしている証でもあろう。
映像の作り込み的にはスラムダンクと書いたけれども、ハイキューも勝敗を決める最後の一球の場面はさすがにすばらしくて、画面を見ていてまるで船酔いしそうな感覚になった。
ここには、とてつもない力を入れたのではなかろうか。
ハイキューのストーリーは、素晴らしく、日本人独特の努力への憧れ、判官びいき、ハンデキャップを持つ側が勝つこと、などの要素が丁寧に描かれていて、なんともいえない。
続編があるような終わり方をしている。
ぜひ、楽しみに待ちたい。
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