昨年度から本科目の情報を知り,まえもって実験授業の構想を重ねて臨んでくれた学生に感激と感動

大学院の「協同的な学習実践論」という名の授業。
現在は,受講者たちの実験授業ステージに入っておりまして,毎回毎回,「自分の好き,強み,こだわり」に依って立った授業を展開してもらっています。
「自分の好き,強み,こだわり」に依って立った授業です。「自分の好き,強み,こだわり」に優劣がないわけですから,その授業に優劣はありません。もちろん,授業づくりの段階とか授業の条件等でズレて解釈している方などはいますけど。それはそれで,その方ではなく,わたしの進行の問題だと解釈しています。
さて,そんな中,今日は(わたしとしては)とてもとても感激感動の授業がありました。
ちなみに,「わたしにとって」ということなので,わたし個人を喜ばせたからと言って「よい実験授業である」ということにはなりません。そんなことになってしまったら,いかにわたしを喜ばせるかということを考えて授業づくりすることになりますからね。
ではなく,結果的にそうだったということだけで,この学生が最初からそういうことを目指したのではないことを断っておきます。
前年度から本科目を受講することに決めて,事前に構想を練る……
何がわたしを感激感動させたか,下の実験授業を進めた学生のリフレクションを読んでいただけたらおわかりかと思います(学生には許可を得て,載せております)。
実はこの講義について去年受講したM2の友人から話にきいており、自分の好きを授業に...!(友人はすごろくをつくっていました)というのがとても面白そうで、去年から構想を練っておりました。 カードゲームにするまでに、まず過去の友人たちを頼れるだけ頼り、ゲームの工程と同様の話をして、誰でも気軽に聞きやすい相談内容を選抜、相談されるがわがどんな質問をするか集計しました。質問カードは多くの人が聞くこと、あるいは話を掘り下げるのにキーとなるようないい質問を抽出したものです。 協力してくれた友人の中に美大に進学した人が何人かいて、カードのデザイン案を検討してくれました。 それを本講義で使用するにあたり、院生室でご近所の方々にデモプレイしてもらいながら、あらためて時間設定や質問の答えやすさ、質問の量、ルール等を、簡易化しつつも自分のコアから離れないよう注意して再構成してみました。 (緊張しすぎていて、阿部先生の質問に上手くお答えできなかったので、こちらに書かせていただきました。長々とすみません...。) どちらの役割も体験してほしかったので、ペアにして時間を確保するか、最小グループで3人か...前日まで迷いに迷ったのですが、同じ情報を得ていても、提案者その人の既有の知識や興味によって提案が変わってくる面白さを感じてほしいという思いがどうしてもあり、色々と賭けではありましたが3人グループに。2回戦のジャッジまで順調に行ければ御の字、と思っていたので3回戦までできたのは想定以上です! くわえて、盛り上がらなかったらどうしようという不安もありましたが、ジャッジ後も参加者の皆さんから笑い声が起こっていて、切り上げるタイミングを迷える、、、終始ニヤニヤでした。本当に楽しかった!ひとえに参加者のみなさんのご協力のおかげです...!ありがとうございました!
上の文章から下のようなことがわかりますし,感じました。
去年の段階で本科目を受講しようと考えていた
去年の段階で実験授業構想を練っていた
(この授業は自作カードゲームを受講者に楽しんでもらう授業でしたが)ゲーム化にあたり,「研究かっ!」と(うれしい)ツッコミを入れたくなるくらい下準備をしている
ゲームが完成してからもデモプレイを繰り返して,検証している
(実物は残念ながらみなさんに見せられませんが),市販品のカードゲームをそのまま授業に転用したのだろうと軽く思ってしまうくらいカードの完成度がとても高かったこと。
ここにも,自分の好き,強み,こだわりがしっかり反映されていると思います。
まいったなぁ〜。