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執筆者の写真あべたか

映画感想「レジェンド&バタフライ」


歴史物が好きで,SMAPが好きで,木村拓哉さんが好きで,綾瀬はるかさんが好きなわたしにとってこの映画は上映当時,映画館で見ていなければならない映画なのだが……。


上映時,映画館を訪ねる時間的余裕,心理的余裕がなくて,結局のところ観に行けなかった。


Amazonプライムで観ることができるようになっているので,やっと時間をとって観た。


濃姫の記録は,信長と結婚した後のものは(ほとんど)なく(あべたか調べによる),結婚後のことについてはほぼ想像になるのだろう。いわば,信長の歴史的事象を除けば描きたい放題になる。


そうして観たこの映画は,レジェンド(木村拓哉さん演じる信長)とバタフライ(綾瀬はるかさん演じる濃姫)のラブストーリー(恋愛物語)であった。


大河ドラマ(30年の長さ)を(ほぼ)3時間で描くということで,表現が粗くなるのは仕方ない。もうわかりきっている。


かつ、当時の価値観、生活感と今の感覚は全く別のものだろう。例えば、武士であればいつ死んでも構わない(いつ死ぬかわからない)という感覚で生活していたに違いない。たぶん、予想するに命を軽く扱っていたというよりもその瞬間瞬間を大切にしていたのではないか。そして、何かあったらいのちを捧げる覚悟で生きていた。恋愛観にしても確実に男尊女卑だったと思うし、本妻という位置づけはあったと思うが、一夫多妻の形だったと思うし、それを当たり前と本妻側でも考えていたのではないか。しかも、(信長で言えば、森蘭丸がその位置づけなのか詳しくないが)男性同士の恋愛も当たり前にあっただろうし。そう考えると、地理的には同じ日本の尾張や岐阜や安土やそのあたりで展開されていたことなのかもしれないが、当時と今では随分と異なるのだろうと予想することはできる。

だから,すでにその当時の価値観や生き方に同調(シンクロ)できないわたしたちにとって正確性を議論してもしかたない。はじまらない。意味がない。


その中で,点(トピック)をところどころ取り出し,印象深く描いていくさまはなかなかよかった。

「映画」だからだろうか。木村拓哉さん,綾瀬はるかさん,はじめ,中谷美紀さんなど各役者の演技が素晴らしい。

なんか,ああっ,これぞテレビドラマではなくて映画なんだぁという感じだった。


30年の年月を,木村さん,綾瀬さん共々人間的成長,関係性の変化,立場的変化,をうまく演じていることを通じて,彼らの心の変化を受け止めることができた。


信長の人生を描くとなると,本能寺の変は避けて通れない。

そして,光秀と信長の関係性を描かない訳にはいかない。

先にも書いたとおり,信長と濃姫のラブストーリーがゆえに信長の戦いやら信長と部下との関係等々は詳しく書かれていない。

本能寺の変があるがゆえに,光秀と信長のことは若干他の部下よりも詳しく書かれている。


光秀の本能寺の変をおこす,「きっかけ」がわたしの中ではおもしろい,新しい「考え」でふふ〜ん,なるほどねぇ〜。そういう解釈もありなのかぁと思った。

現代を生きるわたしたちにとってなかなか理解できる解釈かもしれない。

そういえば,(わたしが理解している中では)光秀は,比叡山の焼き討ちの時,他の武将以上に積極的に女性,子どもたちにも含めて非情な対応をしたということだった。

この映画の解釈が正しいとすれば,納得できる光秀の特性(キャラクター)である。





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