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感想@赤坂真二著「指導力のある学級担任がやっているたったひとつのこと」


赤坂真二という人は唯一無二の人です。

毎年毎年,新しい内容で書籍を出し続けています。


今回の内容にも,おったまげました。

とっても重厚な内容です。

出し惜しみしてません。

毎回毎回,そんなに多種多様な内容を書いていたのでは書く内容がなくなってしまうのではないかと,(赤坂先生にはいらぬ)心配をしてしまいます。

たぶん,それでもまた赤坂先生は次の新しい本を書き続けられるのでしょう。それだけ,数多くの学校現場に入り,同時に,最新の理論を吸収しているからです。


わたしも所属する「教職大学院」界では,「理論と実践の往還」という言葉がよく使われます。これは裏を返せば,現時点で「理論」と「実践」が乖離しているということを指していて,その現場にいる私自身,諸々の方面との関係づくりがうまくできないなあと日々悩んでいるわけです。しかし,本書で赤坂さんは,現場のことを理論で説明し,理論を現場で説明しています。どちらの目線で読み進めていっても納得できる内容になっています。加えて,「これでもかっ!」というほど,各文章に引用文献,参考文献が接続されています。

本書の楽しみ方の一つは,赤坂さんの文章を読み,刺激を受けた箇所と「引用文献」「参考文献」を照らし合わせて,その「引用文献」「参考文献」をたどって読んでみることです。もっともっと深い(ディーブ)な世界が待っていると思います。


もちろん,赤坂先生の真骨頂は,これら「引用文献」「参考文献」をつなぎ合わせるだけではなく,自分のロジックを組み立てるためにそれらを用いているということです。


例えば,ハリー・ウォン,ローズマリー・ウォン著「世界最高の学級経営」から学級経営は「しつけ」か「手順」かの部分に関しては,そこから,SSTへと結びつけてわたしたち日本人教師が理解し,納得し,実践しやすいように赤坂先生流に一段高いところへ導いています。「なるほどなぁ,そうかぁ,そうだよなぁ,そう解釈すれば現場で実践できるね」とわたしの中でも理解できて,しびれました。

例として,一箇所だけ挙げましたが,数多くの現場の事例をとりあげつつ,それを理論で補っているので,一つ一つの内容をイメージしながら読み進めることができます。絶妙です。


今後も赤坂先生から学び続けたいと思います。




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© 2022 by Takayuki Abe

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