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少人数の受講生による集中講義がくれた貴重な経験〜学級経営の内容と果たす役割

2025年6月14日(土)、私は普段あまり経験しない集中講義を担当しました。しかも少人数の3名の受講生、しかも私のゼミやコースとは関係のない学生たちを相手に、3授業時間(実質270分)もの講義をどう進めていくか、正直なところ大きな不安を抱えていました。私の授業は学生との対話や活動が前提となっているため、彼らが積極的に参加してくれなかったらどうしよう、もし私が緊張して上辺だけの話になってしまったらどうしよう、と心配していました。


学生たちの積極性に救われた講義

しかし、いざ講義が始まってみると、私の心配は全くの杞憂だったことが分かりました。集まった3人の学生たちは、日常的な繋がりがあるかどうかは分かりませんが、驚くほど学習意欲が高く、私が投げかける作業や活動に積極的に取り組んでくれました。彼らは私に対してだけでなく、学生同士でも活発に話し合い、深い問いかけを繰り返してくれたのです。その様子を見ているだけで、私自身も大変勉強になりました。

特に印象的だったのは、ある活動で、私が解説する前にその内容を秘密にしたまま、3人に同じテーマで話してもらったことです。彼らの話の内容と、後から解説した「実験でやってみた時ってこんな感じになったんですよ」という比較が、まさに彼ら自身の姿で実証された形になり、その有意義さに私は心から感動しました。学生たちも「なるほどね、やっぱりそうなるよね」と、実感を伴った理解に至ったのではないかと感じています。

これはほんの一例に過ぎませんが、他にも学生たちの活発な対話によって、私が用意していた情報提供や講義の内容以上に、理解が深まる場面が数多くありました。彼らが自ら考え、話し合うことで、私一人で話すよりもはるかに豊かな学びの場が生まれたのです。まさに学生たちに助けられた集中講義だったと、深く感謝しています。


真面目さの中に見出した新たな可能性

今回の経験は、私にとって非常に良い学びの機会となりました。なれない集中講義、そして少人数の受講生という状況でしたが、参加してくれた3人の学生たちの関係性、モチベーション、意欲、そして肯定的な姿勢が全てぴったりと合い、素晴らしい空間が生まれたのだと思います。

私は自分の取り柄を「真面目さ」(バカ真面目,生真面目)だと思っていますが、その真面目さゆえに、授業ではつい話し方や姿勢が堅くなりがちで、学生との間に距離を取ってしまうことがあります。しかし、今回は3人という少人数だったこともあり、自分も学生と同じ机と椅子に座り、距離を詰めて話しかけるような形で授業を進めました。この「学生と同じ目線に立つ」という姿勢や考え方が、もしかしたら今後の授業でも活かせるのではないかと考えています。もちろん、人数やテーマ、そして場所の雰囲気や位置づけにもよるでしょうが、少人数だからこそできたこの密な学びの形を、今後にも繋げていきたいと強く感じています。

今回の集中講義は、私自身にとって「学び直し」のような時間を与えてもらった気がして、学生の皆さんには感謝しかありません。この貴重な経験を次にどう活かしていくか、今から楽しみです。

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