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圧倒的な説得力。私には持ち合わせていない話でメモしまくりました---「学級経営の理論と実践」講師に畠山明大(新潟大学附属長岡小学校)先生

(舞台の上で何をやっているのだろうという疑問が生じそうだけど,めちゃくちゃすごかった畠山先生。珍しく赤坂先生が真面目に見える)


(2025年6月20日の記録)

いやあ,すごかったです。

とにかく説得力が半端なかったです。

振る舞いとしては,しっかりと通る声。まっすぐ学生を見る目。加えて,繰り広げられる現場の状況を整理整頓した内容。

話を聞いていた学生たちも魅了されていました。

時々,私の名前を出して持ち上げてくれるものだから,授業が終わって講堂を出ようとしていくと何人かからいつもとは違った,若干尊敬する視線が送られました。なんだか,本日,この授業に顔を出してとても得した気分です。


(おいおい,舞台の上です〜。何やってんですか,お二人!!)


そういえば,ここ近年,自分が声をかけられて出かけていく講座講演セミナーしか体験しなくなってきているので,こうして普段私が接しない立場の方の話を伺うととてもとても参考になります。


畠山先生のお話は、単なる理想論や抽象的な概念に留まらず、具体的な現場での経験に裏打ちされたものでした。例えば,漢字ドリルの進め方や、新聞投稿で担任の先生との思い出を語ったエピソードから始めて学生に話を惹き込み 、子どもたちの心に残る「思い出」こそが教師の仕事の真髄であるというメッセージは、非常に心に響きました。


話の構成力もさすがでした。私が経験した現場の先生のお話アルアルとして、エピソードの羅列に終始したり、独りよがりな内容になったりしがちです。しかし、畠山先生は、信頼関係の構築を前面に出し,ご自身の経験を「褒める」「叱る」「認める」といった学級経営の要素に整理し 、それぞれについて具体例を挙げながら、理路整然と論を進められました。特に、「叱ると怒るの違い」を主語の違いで説明された点  や、「怖さの要因はわからなさである」という指摘は、非常に明快で、学生だけでなく私にとっても大きな学びとなりました。

(ふざけているだけでなくて,こうしてちゃんと話をしてくださいました。……というか,ほとんどの時間はスタイルで話をしてくださいました。見間違えないでねぇ〜みなさん)


まだ現場に出ていない学生たちが「知りたがる」「聞きたがる」内容を的確に捉え、具体的な言葉で語りかけてくださったことにもありがたく思いました。例えば、廊下での子どもたちとのコミュニケーションの具体的な声かけのバリエーションについて質問が出た際、の受け答え(ここではあえて書きませんが)などは、まさに現場の先生だからこそ語れる「生きた知恵」だと感じました。(それとも,赤坂先生からの伝授なのでしょうか)


大学教員然となってしまって,現場感覚を失ってしまった私のような者は、とかく抽象的な理論や一般的な仕組み、仕掛けについて話すことが多いのですが、畠山先生は、目の前で起きた具体的な出来事にどのように対応するか、即応的かつ臨床的な具体例を豊富に示してくださいました。例えば、子ども同士のトラブル対応で,感情的に「ダメでしょ!」と怒るのではなく、まず子どもの言い分を聞き、信頼関係を築くことの重要性を明確に示していました。これは、私の講義ではなかなかカバーできない、現場のリアリティに根差した内容でした。


総じて、畠山先生のお話は、単なる情報提供に留まらず、学生たちに「どんな教師になりたいのか」という問いを深く考えさせる、非常に示唆に富んだものでした。そして私自身も、大学教員として、いかに現場の息吹を学生に伝え、彼らが未来の教壇に立つ準備を支えていくべきか、改めて考えさせられる貴重な時間となりました。このような素晴らしい機会を提供してくださった畠山先生に、心より感謝申し上げます。

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