協同的な学習実践論の実験授業とは
「自分の好き,強み,こだわり」にもとづいて,20分の実験授業(協同的な授業)を展開してもらうようになっています。
今日も,興味深く参加させてもらいました。
「上條晴夫著:理想の授業づくり(ナカニシヤ出版),2017,」からインスパイヤされて,全く同じではありませんが,わたしなりに授業回数と受講者数との兼ね合いを考えながら,行っている授業です。
活動中心の授業においてインストラクションは肝
20分の活動的な授業になるので,基本,最初に授業者が様々なことを語って,中心の活動をしてもらうという流れが一般的になります(もちろん,そういう流れでなくてもいいんですよ。20分という時間さえ守ってもらえればね)。
つまり,最初にインストラクションが入るわけです。
私の場合,授業を考案する場合,授業中に限れば,8,9割,このインストラクションに力を入れます。どれだけ短い時間に,どれだけ自分の思いやこの授業の意味,意義,価値,目的を知ってもらい,この時間の条件やルールを知ってもらい,受け入れてもらえるかというところに力を入れるわけですね。
ちなみに,もう少し詳しく書けば,見学者がいる授業とか,自分が力を入れる授業などにおいては,インストラクション内容を文章にして手元に置き,何度何度も話す練習をしてから臨みます。これ,「話す練習」というのが大切です。インストラクションを書いたから終わり,ではありません。それでは実際の授業ではインストラクションを読むようになってしまうからです。目の前の子どもたちに「話す」「語る」ことができなければなりません。
目の前の集団によりますが,学びに向かっている集団だとすれば,この部分がしっかりしていれば,あとはほぼ自動運転のごとく,学習者たち自信が互いにファシリテートして進めてくれると思います。
ですから,この授業を見るときも,自分の感覚と照らし合わせて,授業者のみなさんがどんなインストラクションをするかなぁというのが楽しみのひとつであり,学習者たちがそのインストラクションに対してどんな反応をするかなぁ,または,「では始めてください」と言われた直後の学習者たちの動きや表情をできるだけしっかり見ておこうと思うわけです。
インストラクションで語る順番が気になった
この実験授業は名探偵コナン大好きな授業者Yさんが,「ナゾトレ」に刺激を受けて考えてきた,言わば「クイズ」の授業でした。
彼は以下のようにインストラクションを行いました。
全員に「謎解き系」のクイズを一問出す。
「ナゾトレ」の帯を見せて,自分はこういうのが大好きなのだと紹介する
この時間の「目標」と「評価」を伝える。(ちょっと違和感を感じるかもしれませんが,この授業では,水落芳明先生と阿部隆幸が推奨しているアクティブ・ラーニング・デザインシートをもとに実験授業を考えてもらうことになっています)
「学習」部分(これが,この時間のルールの説明と重なります)を説明する。
そして,活動開始!
です。
(どんな活動内容かわからないと,何も言えないかもしれませんが,ここでは紹介を省きます。ぜひ,みなさん,本学に入学して,わたしのゼミに入ってこの授業を受けてください……笑。)
このインストラクションに足りない部分とか削ったほうがいい部分とかあるかもしれません。
それは,それでおいといて,わたしはこの順番でよかったかなぁ〜とずっと考えながらこの授業見学をしていました。
実際,目の前の学習者に混乱はあったようには見えなかったですけどね。
何をどうすればよかったと考えているかって?
まぁ,明言しないでおきます。
自分の中でもはっきりしないので。
でも,こうして学生から毎時間,学ばせてもらっているのは事実。
ありがとうございます。学生の皆様。
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