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執筆者の写真あべたか

ファシリテーターが活動をすすめる際に,参加者(学習者)にどうしていいか尋ねてしまうってどうなんだろう…?!


2週間くらい前のゼミで,そして本日(2022/06/23)の授業において学生が行った実験授業で,同じように自分の中で「違和感」というか,「どうなのかなぁ〜」と立ち止まって考えたことがあったので,記録に残しておきます。


たぶん,答えは

「正解はない。場合によって,どちらもあり」

かなと思うのですが……。



ゼミの場面で

(2,3週間前のゼミなので記憶が薄れていますが……)ファシリテーターの学生が,(たぶん)参加者がクイズを作成して,それらを集めてクイズをしていく……のようなアイスブレイクをしていたのですね。その途中,ファシリテーターが言ったのです。

「次,どうしたい?」

クイズが3種類か4種類あって,それをどのように扱って進めていこうか……?みたいな感じでしたかねぇ……。

ごめんなさい。こんな雑な説明で,伝わらないですよね。


本日の授業の場面で

いつものように,学生が実験授業を進めていく授業です。

活動的な授業であることが条件なので,意識せずとも教師がファシリテーター的な振る舞いをすることが求められます。

小グループになって,2グループずつペアになりクイズを出し合っていく場面でした。

1回目,授業者の指示どおり,進め方どおりにクイズを終えました。

まだ,時間が残っているので,あと数回,クイズができそうです。

そこで授業者(ファシリテーター)が言ったのです。

「次,どうしたい?」


私のひっかかり

わたしの中では,ファシリテーションをしている時に,

「次,どうしたい?」

という問いかけは基本的にないんですよね。

それは,内容的なものや結果にはコミットしないけれど,よりよい結論を導き出すための役割がファシリテーターなので,その部分に関してはしっかりと自分の中でどうするかというところを考えておくということからです。

いわゆる,「場をホールドする」ということですね。

わたしの中では,「場を混乱させない」「この場に安心感をもたらしたい」というところからきています。


ゼミ生とのやりとりを通して,場合によって,その時々ではありだということに

でも……,ゼミの時の学生とのやりとりによって

「正解はない。場合によって,どちらもあり」

なのかと思うようになりました。

いろいろな状況や条件を重ねて考えることができるかなと思います。

  • 人数

    • たくさんいるとき,「次,どうしたい?」と聞くと確実に混乱するだろう。混乱しないまでも場が止まってしまうだろう。これは,100人を超える人数でワークショップをした時,ある場面でわたしが次どうしようかなと(口には出しませんでしたが)少し考える感じになっただけで,場の空気が変わった(少し冷えた→え?次のこと考えていないの?あなた……みたいな)感じを体験しているからです。

  • 時間経過

    • 始まってすぐか,それなりに時間が経過しているかで変わると思います。始まってすぐに「次,どうしたい?」と聞かれても,参加者は戸惑うだけでしょう。

  • 信頼関係(親密度)

    • 構成メンバーの信頼関係の度合い,親密度の度合いで変わりますね。もしかしたら,「ゼミ」も「実験授業」もここが一番だったかもしれません。知った中だからこその進行だったのでしょう。ここで堅苦しく「こうしてください」というよりも「次,どうしたい?」と聞いてしまったほうが良好な活動ができると考えたのでしょう。感じたのでしょう。

わたしの状況と,決定的なことは性格ですね

わたしが「次,どうしたい?」という言葉を基本使わないのは,わたしがファシリテーションする場が,お声かけていただいての「講座」とか「セミナー」が多いからだと感じます。

そこで,初めてお目にかかる方々と参加者同士も初めて隣り合わせする方々という形で進めることが多いので,その時に「次,どうしたい?」と聞くのはあまりよいファシリテーションとはいえなさそうです。


ただし,わたし,自分が小学校教員だった時も担任する眼の前の子どもたちに向けて,あまり「次,どうしたい?」という言葉を発してきていなかったなぁと思います。これはこれで,反省します。

ついでに言えば,ゼミなどでわたしがファシリテーションする時に「次,どうしたい?」ということを聞きませんね。

「次,どうしたい?」という言葉だけがすべてを物語るわけではありませんが,ゼミ生との距離のとり方が下手なんだろうなぁと思います。



もうちょっとなぁ,自然に,存在感なく,学生と交流したいです。

今日も,おもしろい発見ができました。



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