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執筆者の写真あべたか

わたしにとって「学級経営&ファシリテーション研究」の第一歩〜【出版記念イベント】学校にファシリテーションを!,を終える


出版記念イベント〜!

昨夜(2023年7月28日),「学級経営がうまくいくファシリテーション」の出版記念イベントである「学校にファシリテーションを!」を終える。



21時からの1時間。

この時間に100名を超える申し込みがあり,みなさんの学ぶ意欲に頭が下がるばかりである。

短い時間の中で,実践の提案をしてくださった方々の「生の声」をお届けすることが第一だったが,会の始め,「発刊経緯」という時間をとっていただき,「なぜに今,ファシリテーションなのか」をわたしなりに凝縮してお伝えする形をとった。

すでに,「学級経営」や「ファシリテーション」という言葉に反応して,実際のファシリテーションの事例をたくさん聞いてみたいと考えて参加してくださっている方々にとっては,もしかして余計な時間だったかもしれない……と振り返っている。

若干,浮いていたのは確かだな。


わたしにとって「学級経営&ファシリテーション研究」のスタート

この本を世に出すことができたおかげで,「学級経営&ファシリテーション研究」の第一歩を踏み出せたように思う。

「ファシリテーション」という名の付いたビジネス書はたくさんある。

ちょんせいこさん,岩瀬直樹さん中心に少しずつ「学校教育の中でのファシリテーションの進め方(や技術)」が広がりつつある。

「ファシリテーションとはなんぞや」という形でのファシリテーション研究も少しずつ出てきているようだ。


しかし,

「ファシリテーション」を「学校」というシステムに取り入れると,その中で「どのようなことが起きているか」を丁寧に取り上げて分析している質的な現場研究は見かけない。(「ファシリテーションを取り入れるとこうなりますよ」という提案している書籍は,いくつかあるがそれは予測や希望や感想であって,実際にそうなっているのかという分析された研究ではない)


大学という場所にいて,かつ,学級経営を研究のフィールドとして選び,どこまでも学校現場の役に立つ研究を続けたいと考えているわたしにとって,この視点は自分自身の肝に銘じておきたい。


本を出して終わりではなく,今が,スタート,もう少し言えば,0段階なのだ。

今後も,わたしと関わりを持ってくださる方,ファシリテーションに興味関心を持ってくださる方と協力しあい,「研究」を積み重ねてみたい。


教師教育としてのファシリテーション

「技術」というものは,その目指す先に「正解」があり,練習したり,コツを伝授してもらったりすることでその「正解」に到達することができる。話術,バッティング技術,シュート技術,スライディング技術……。いろいろとあるだろう。

その局面局面で,技術を習得していることでその場をクリアに進められることはたくさんある。とても大切だ。

今回取り上げて,紹介している「ファシリテーション6つの技術」はそこに値する。学校で,教室で,ファシリテーション技術を駆使して子どもたちの幸せを共に体現していくためにこの6つの技術を体得していることはとても重要になる。


一方で,教師教育界では,教師は「技術的合理主義者」ではなく「反省的実践家」であるという考え方はほぼ合意されている。

コルトハーヘンが提唱したALACTモデルなどを代表に,正解が明確ではなく,混沌としていて,機械的に対応できない学校内で生じる諸々のことに対応していくための省察のサイクルを回していく。

言わば,日常的な仮説生成が教員の生活,仕事と言えるかもしれない。


「指導」の時代から「学び」の時代へ。

そこに必要とされるであろうファシリテーション。

本書で提案した6つの技術を駆使して,省察を繰り返しながら自分なりの仮説を生成し続けてファシリテーションを展開していくとき,教室内にどのような子どもたちの姿が繰り広げられるのか,それを観察して,分析してみたい。


わたしの次の方向性の一つかな。

あっ,研究協力者,随時,募集中です(笑)。




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