2週間前から,学部2年生を対象とした「授業における学級づくり論」において,「自分の好き・強み・こだわりを活かした模擬授業」が始まっています。
【参照】
願わくば,「授業+リフレクション」で一つのパッケージにしたいわけですが,嬉しいことに受講生が多くいるために,全員が模擬授業を行うことで精一杯になっています。
その分,少しでも模擬授業を進める学生たちの意欲を高め,満足感の高い時間でありたいと思っているのですが,年を追うごとに学生たちの授業構成が素晴らしくなっています。
こういうのを見てしまうと,学校現場に着任してなんとなく過ごしてしまっている若手の先生たちを見ると,その人そのものの資質もあるでしょうが,周囲の人達が押さえつけてしまっているのではないかと思う私がいます。
特に,素敵だなと思うのはアウトプットの部分ですね。
上の映像は,20分という模擬授業の中で,合唱を完成させていった場面です。私が若い頃であれば,このような表現はいやいややったり,反発したり,そもそも自分の「楽しかった」「面白かった」思い出に含まれないことが多いように思います(って,私だけかなぁ……)。しかし,彼らは,当たり前の一つに「表現(アウトプット)」が入ってきます。
自ら,20分の間に友達と声を合わせて,上と下のパートに別れて,楽しく協力的に仕上げていく様は,こちらでは見ていて「楽しそう」「面白そう」「いい感じ」としか感じません。
もう,うらやましくてうらやましくて。
私も入りたい気持ちです。
学生たちは素直に「先生もどうぞ〜」などと誘ってくれます。
アウトプットということでは他に,合唱の他には,(これも動画に撮っていますが)小集団のダンスをつくりあげて見せ合う授業などがあります。これも,20分という時間の中でどのように作り上げていけるのか,ダンスといってもフォークダンスが精一杯で,かつ,その頃は「ダンスなんてしていられるか!」みたいに思っていた年代の私にとって,不可能な時間帯ですが,彼らは楽しみながらテキパキとつくりあげていくのです。すごいと思いました。
「胸キュン」の思い出を互いに共有する授業なんていうのもあって,グループで全体で,自分の恋バナを,ワチャワチャ話していくのですよ(笑)。
なんともうらやましいといいますか,こっちの顔が赤くなっちゃうといいますか(笑)。
こういうのを目の当たりにしますと,時代は変わっているし,彼らの中での当たり前の「文化」は私の当たり前とはずいぶんと異なっていることがわかります。
学校文化で考えると,これらをしっかりうけとめて子どもたちの生き方や考え方に還元していくことが大切なのだと思うのです(つまり,私達の従来の価値観で,「あれは良い。あれはダメ」というのは慎重になるべきだと思います)。
ICT活用に関しましても,「クイズをします〜」といって,素早くkahoot!を立ち上げて集団で協働的にクイズを楽しむ姿を目にしました。
こちらから,「ああしなさいこうしなさい」ではなく,「あれしてみたい」「これしてみたい」と思えるように,制約をできるだけ取っ払ってあげたり,どこまでがよくてどこからはだめなのかというフレームをしっかり共有したりするなどの環境設定をしっかりしてあげることだけで,学生たちはのびのびと学び合います。
模擬授業は,まだまだ始まったばかり。これからどんな模擬授業が展開されるのか,楽しみですぅ〜。
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