top of page

あなたは「岡田将生」か「中井貴一」か?


わたしは無類のテレビドラマ好きである。

もちろん,わたしなりの規準はあるので,新しいドラマシーズンが始まるときにドラマ一覧を確認し,大まかなストーリー,脚本家,出演俳優をチェックして,まず第一話を見てみるドラマを決める。

次に,実際各第一話を見て,その後,2話以降も見るかどうか決める。


最近はTverで見逃し配信が当たり前になったので,宿舎にテレビがない私でも,自分の好きな時間に見ることができるのでとてもうれしい。


岡田将生か中井貴一か!?

今シーズンのドラマの一つ,「ザ・トラベルナース」の第一話を見た。

今後どのようにストーリー展開されるのかわからないが,ここで登場する岡田将生さんと中井貴一さんのキャラクターがとんがっていてて特徴的で,おもしろい。

ナースだけでなく,生き方,考え方という意味でも「一体自分はどっちよりなのだろう?」「どのように考えていくのがより良いのだろう?」と考えさせるのにとてもよい材料になると思った。


この二人は,どちらも優秀なナースである。

(この設定が好き。よくあるのができるナースとできないナースという設定。これじゃあベタすぎて,今ではおもしろくない)

優秀ではあるが,互いの考え方や立ち位置が異なる。


「岡田将生」は何よりも正直で,公正公平を好む。よって自分の名声や利益を優先する医者などを嫌い,心のなかで嫌うだけでなく実際に口に出したり,行動に出したりする。患者の命を優先するあまり,目の前で苦しがっている患者がいたら,たとえ看護師が禁止されている医療行為でさえ,瞬時に判断し行ってしまおうとする。


「中井貴一」はとてもしたたかだ。目の前に,自分の名声を優先する医者がいたとしても,その医者の腕がよくて,かつ,その医者が手術をしてくれない限り(この病院では)患者の病気が治らない,命が助からないとわかると,(岡田将生のように正面から批判してなんとかさせようとするのではなく)その医者がその患者を治療しなければ,手術しなければならないように仕向けていく。


第2話以降,この二人がどのように辛み,どちらがどのように変化するのか,あるいはしないのか,わからない。第一話だけを見て,いろいろと考えた。


自分は若いときも,そして,今でも,岡田将生のままなんだよなぁ〜と。


もちろん,岡田将生のように,若くもないし,自身もないし,強心臓でもないので,自分の「正義」に対して,「そうじゃない」行動をした方に向かって,直接的な言動を取ることはしない。とはいっても,言いなりになったり,従ったりするのは,自分の方針とはずれるので,アジア人らしいはにかんだ笑顔を相手に向けて,賛成なんだか反対なんだか,いわれたことを実行するのかしないのかわからないような反応を返す(笑)。できるだけ,その場をスルーするように仕向ける。


でも,中井貴一のようにできることが,頭のよいふるまいであり,大人であり,政治家であり,策略家であり……周囲をも嫌な感じを与えないで過ごしていく方法なのだろうなぁと思う。


でもなぁ……,できないんだよね。

自分は裏表がない人間なんだと言い張ると同時に,人間として子ども時分から成長していない未熟な人間なのだなとも思う。


これを打破できるかもしれない,ヒントを中井貴一のセリフから見つけた。


「(多くの)医者は病気しか見ていないけれど,看護師は患者という人間を見ている」

だから,看護師であるのなら,どのようにすればいいのか考えろ


ということだと捉えた。

つまり,自分の名声しか考えない医者に正論をぶつけても,その医者は自分を嫌い,かつ,よけい意固地になって自分が主張すること(たとえば,自分がしたほうがよいと思っている患者への治療や手術)をしてくれなくなるかもしれない。これは,「病気」だけを見ている医者と同じことである。

しかし,患者という人間を見た場合,結果として振る舞いが異なる。

目の前にいる自分の名声しか考えていない医者のことは,ともかく,目の前にいる患者の命を助けたいと思うならば,医者に気持ちよく治療してもらうか,(気持ちよくじゃなかったとしても)治療せざるを得ない状況にもっていくかすればよい。


つまり,根本に大切にしていることは何なのか?

それを,一番に価値判断,行動判断をしているのか?

ということになるように思う。


そういう意味では,自分の主張に強引にみなさんを導いていくようで申し訳ないが,わたしたちが常々主張している「目標と学習と評価の一体化」という考え方とそれをぶれずに進めていくことが大切になるのだと考えた。


主人公の二人から離れて,もう少し俯瞰してみると


「柳葉敏郎」は,立身出世を目標に,技術を身に付け自分を価値付け,自己ブランディングを追求し,自分の名声を高めることに熱心である。


「安達祐実」を始めとする従来から勤めている看護師たちは,医者からたた指示命令を受けて動くだけの看護師という立場を当然のことと捉えて,残念な自分たちの環境を諦めて受け入れている。


「菜々緒」は,志を持って医師を勤めているが,女性と見下される日々の環境に悩んでいる。


「松平健」は,院長という形で病院内ではやりたい放題の,ラスボス感を醸し出しているが,ここの立ち位置というか役割はどのようなものなのか第一話ではよくわからない。


と,まぁ,社会の縮図を極端に凝縮して人間関係を極端にわかりやすく演出している。このあたりも,自分の日常生活を含め,いろいろとある人間模様を頭の中で描いて考えるのもなんだか,おもしろい,というか,うら悲しい,というか滑稽な感じがする。(自分自身も社会の中では滑稽な登場人物なのだろうけど)


そういう意味でも,今後が楽しみである。


なお,本文章は,このドラマの第一話だけを見て,自分の興味関心に思い切り引き寄せて感じたこと考えたことを勝手に書きなぐった文章である。

それを承知の上,お読みいただけたら幸いである。