人が不足しているということで,実験授業に学習者として参加しました。
いわゆる「絵合わせ」の活動。
1枚の写真を4分割したものが何枚か用意されている。
それをゴチャゴチャに混ぜ合わせて1人1枚裏返して渡す。
渡された絵(写真)は自分だけが見てよい(他の人には見せていけない)。
教室中,立ち歩いて情報交換する。(言葉等々自由に使ってよい)
4人一組になり,これで絵(写真)が完成したと思ったらその場で座る。
ゲーム的には単純ですが,これが思わず,わたしの中では大ヒット(参加者も面白かったんじゃないかなぁ)。
なぜなんだろう……。
以下,わたしなりの答えです。
「難しい」から解きたくなる
この活動は,難易度を比較的授業者の思う通りに調整できます。
例えば,16人いて,4グループできるとした場合,4つの絵が必要になります(それを4分割するわけですが)。そこで,犬,猫,うさぎ,馬,など4種類全く異なる動物を用意して,それぞれ分割したもので行えば,「おれ,犬持ってる〜」みたいな感じですぐに集まることができます。
もちろん,ここにルールを複雑化すればまた別のゲームになりますけどね。
例えば,「動物が写っているのだけど,その動物名は言ってはいけない」みたいなルールを付け足すわけです。
でも,4つの絵を全く同じものを描いた(または映した)ものだったらどうでしょう。ただし,その4種類は角度が違ったり,大きさが違ったり,別な場所で描いたものだったりするということにするのです。(今回はこのパターンでした)。
こうなると,一気に難易度があがります。
「俺,りんごが大きく写ってる!」
と言ったとすると,
「俺も俺も!!」
と全員が言うわけですからね(笑)。
これがめちゃくちゃ盛り上がりました。
なぜ盛り上がったか。
わたしの考えでは,「難しいから」盛り上がった!です。
ただし,条件があって,「面白そう!やってみたい!ぜひ答えを出してみたい!+難しい」ということですね。
ゲーム活動でも実際の授業の問題でも,学習者をなめてて簡単な活動や問題を出していませんか?難しいのを解いて,初めて達成感,成就感を得られるのです。
でも,もちろん,「難しい」だけの問題や活動ではダメです。やる気は出ません。「面白そう」というのが付加されているということが大切です。
じゃあ「面白そう」をどうやってつくるかということですけど……いろいろとあるとは思います(これも,いつか整理できたらいいなぁ)。例えば,今回で言えば,やり方の説明を聞いている段階では「難しそうに感じなかった」ということが挙げられます。活動を始めて,「あれ?これってもしかして難しいかも……」と思ったわけです。活動の波に乗せられてしまってから難しさに気づいたんですね。
あとは,「協同」の魔力です。みんなと一緒に活動を始めてしまったので,その流れの中で最後まで活動を進めてしまった……ということです。
難しい活動をした後は自然にリフレクションが沸き起こる
時間がなくて,活動だけで終わってしまう授業ではあったのですが,そこかしこでリフレクションが沸き起こりました。
「わあっ,そこがこうでこうだったのね」
「自分はこのように感じて,だから,このように質問したら,こんな答えが返ってきて,だからこのように判断したんだよ……」
「おもしろ,難しかった」
からこそ,自分がどのように考えたのか,いかに難しいと感じたのか,または,難しそうに感じるこの活動をどのように簡単に答えを導き出したのか……。
もう,誰から言われなくても,ペチャクチャ語りたくなります。
自分だけではなく,そこかしこで,語り合っていたので,多くの人が感じてました。
ここかな。
今日も,一つ,実感をとして学べました。
毎日,毎日,学生から学んでおります。
感謝。
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